各地で古民家活用の話題が取り上げられていますね。

伝統的な建築物保存へ 空き家対策が急務

2018/3/9 2:19 [有料会員限定]

常陽銀行系の常陽地域研究センターは、今後10年間で茨城県内の古民家数が1万1000戸失われる可能性があるとの推計をまとめた。この数は現存する3万3000戸の3分の1に相当する。

同センターは総務省の住宅・土地統計調査を基に、1950年以前に建てられた木造住宅を古民家と定義。2008~13年の減少数が6700戸だったことから、今後も同じ減少率が続いた場合、古民家の33.6%が失われると計算した。

急速な減少の背景にあるのが、人口減少に伴う空き家の急増だ。13年時点で820万戸だった全国の空き家数は、現在はさらに増加しているとみられている。茨城県も例外ではない。

もちろん、すべての古民家が保存・改修に適しているわけではない。改修する場合と取り壊して新築する場合とで費用があまり変わらないというケースも多い。

問題は空き家となって放置されている古民家だ。同センターの梶山健一統括主任研究員は伝統的な建築物の保存・活用に向けて「ここ10~20年が重要」と指摘する。

(水戸支局長

伊東義章)